映画館の仕事

映画館マネージャー(正社員)ってどんな仕事内容?【元映画館マネージャーが解説】

映画館マネージャー(正社員)ってどんな仕事内容?【元映画館マネージャーが解説】

 

映画館のマネージャーってどんな仕事をするの?

こんな疑問を持った方へ元映画館マネージャーの僕がお答えします。

 

こんにちは、ケンケン(@ketken_)です。

僕は映画館のアルバイトスタッフと社員マネージャーを2年ずつ経験してきました。

その経験を誰かの役に立てたらいいなと思い、執筆に至りました。

本記事では、映画館マネージャー(契約社員・正社員)の仕事について解説していきます。

※映画館によって運営のやり方が全く違うこともあるかもしれないのでご了承ください。

 

アルバイトスタッフの仕事については以下の記事に書いています。

映画館マネージャー(正社員)ってどんな仕事内容?

映画館によって違いはあると思いますが、大きく分けて以下の仕事があります。

  • スタッフマネジメント
  • チケット
  • コンセッション(飲食売店)
  • フロア
  • ストア
  • 映写
  • その他

スタッフのマネジメントは全マネージャー(以下、MG)が共通して行い、チケット・コンセッション・フロア・ストア・映写のどれかを担当することになります。

それぞれを詳しく解説していきます。

※セクション業務については僕が勤めていた映画館での経験がベースになります。
 会社によって形態が全く異なることもありますのでご了承ください。

 

スタッフのマネジメント

スタッフのマネジメント

映画館の裏側を支えるMGで最も大事な仕事は、アルバイトスタッフのマネジメントすることです。

MGは映画関係の雑務が多いと思われがちですが、本質的にはお客様ありきの職業なので現場スタッフを育成することが最も大事です。

 

指示出し

MGは劇場運営が円滑に行えるように、都度スタッフに指示を出します。

スタッフの権限でできる仕事は基本的に任せて、できるだけ暇をさせないようにします。




特に劇場が混雑する時間帯はMGの腕の見せ所です。

混雑する前に売店の食品を作り置きできているか、劇場内の清掃は人数が足りているかなどを確認し、劇場運営に支障が出ないように気を配ります。

混雑具合によっては人員配置を変えたり、MGがヘルプに入ることもあります。

MGの仕事はデスクワークだけではありません。

 

勤務態度の確認・指導

アルバイトスタッフとはいえ企業の名前を背負って仕事している身分なので、緩んでるところがあれば指導します。

中にはヘラヘラしながら接客をしたり、服装が乱れていたり、遊び感覚で業務をこなすスタッフがいることもあります。

 

定期的な面談

僕が所属していた会社では、半年に一度スタッフとの個別面談を行っていました。

会社の評価制度に沿って日頃の勤務態度について話し合い、一定の条件を満たしていれば昇級させることもできます。

基本的にプライベートなことを突っ込むことはしませんが(MGによってはするかも)、少なくとも退職の予定はあるか・仕事における悩みなどを聞いたりします。

悩みに対して正解を出す必要はないですが、真剣に聞いてアドバイスできるないとMGとしての威厳が保てません。

スタッフとの個別面談はかなり重要な仕事です。

 

コンプライアンスの確認

スタッフにコンプライアンスを把握させることも大事な仕事です。

例えば、友達に対して無料でチケットを販売したり、入場者プレゼントを不正に持ち帰るなどはコンプライアンス違反になります。

コンプライアンス違反をしたら解雇になる可能性がありますし、場合によっては警察が動くこともあります。

「バレなければ大丈夫だろ」と思っているスタッフもいると思うので、未然に防ぐためには日頃から教育を徹底することが大事です。

この記事はコンプライアンスを気にしながら書いてると念のため言っておきます。機密には触れません。




チケットMGの仕事

チケット業務

チケット担当MGの仕事は以下の通りです。

  • 前売り券の着券請求書作成
  • チケットシステムへのデータ入力

前売り券の着券請求書作成

上映終了した映画は、前売り券の着券(お客さんからもらった前売り券)枚数と金額を配給に報告するために請求書を作成します。

例えば前売り券を5枚着券したら、手数料を引いた分の金額と5枚着券した旨を記載し、実券と一緒に請求書を配給に送ります(ムビチケは専用システムから着券枚数を確認してデータを送ります)。

このようなことをする理由は、お客さんから前売り券をもらっただけでは映画館にお金が入ってこないからです。

配給は請求書を基に、前売り券の手数料を引いた分を映画館に振り込んでくれます。

配給に着券請求をしなかったら映画館に着券分のお金が入りません。

 

チケットシステムへのデータ入力

映画料金や使用できる前売り券を作品ごとに設定する作業です(本社がやってくれる会社もあるかもしれません)。

映画によって料金設定が違うので、ここの設定を間違えたらお客さんにも配給会社にも迷惑をかけてしまいます。

例えば特別料金の映画を通常料金で設定したら、チケットシステムには通常料金が表示されてしまい、誤った料金でチケットを販売してしまうことになります。

僕は何度かやらかしました…
間違えたら業務報告書を書くことになります。




コンセッション(飲食売店)MGの仕事

コンセッション業務

コンセッション(通称・コンセ)担当MGの仕事は以下の通りです。

  • 食品・包材の発注
  • 賞味期限の確認

食品・包材の発注

コンセ担当MGの一番大事な仕事は発注業務です。

映画館運営はコンセの売上で成り立っていると言っても過言ではないので、めちゃくちゃ大事です(映画館収入の約60〜80%はコンセと言われています)。

もし途中で在庫切れになったら大変な機会損失になりますし、売店メニューを楽しみにしていたお客さんにも迷惑をかけます。

発注の方法をざっくり解説すると、映画館に残っている在庫を全部数え、次週の販売予測から逆算して不足分を発注するという流れです。

この発注作業を週2〜3回行います。

僕は販売予測を見誤って3連休真っ只中に品切れさせたことがあります。
支配人にめちゃくちゃ怒られました…

 

賞味期限の確認

賞味期限はスタッフが確認してますが、MGもWチェックします(コンセMGでなくても確認します)。

言うまでもないですが、賞味期限の管理は徹底します。

 

フロアMGの仕事

フロア業務

フロア担当MGの仕事は以下の通りです。

  • 宣材物管理

宣材物管理

映画の宣材物(ポスターやチラシなど)をどこに設置するかスタッフに指示出しするのと、解禁前の宣材物が誤って掲出されていないかを確認します。

また、足りなくなったチラシを都度発注するのもフロアMGの仕事です。

フロアMGの仕事は基本的にこれだけなので、別のセクションと兼業することが多いです。

僕が勤めてた事業所はチケットと兼業でした。




ストアMGの仕事

ストア業務

ストア担当MGの仕事は以下の通りです。

  • パンフレット・グッズの発注返品
  • グッズの陳列確認

パンフレット・グッズの発注返品

パンフレット・グッズの発注と返品作業を行います。

配給によっては初回納品分が決まっているところもありますが、追加発注したい時は配給に申し出れば受け付けてくれることもあります(必ず希望通りの量が来るとは限りません)

また、売れ残った商品はグッズを取り扱っている会社に返品するのが基本です。

返品量が多い時はめちゃくちゃ大変です。

 

グッズの陳列確認

グッズを陳列するのは基本的にスタッフに任せている劇場が多いと思いますが、MGが最終確認をします。

公開前の映画のグッズはクロスなどで目隠ししますが、誤ってオープンにしていないかを見たり、新作商品が前日までに全て出ているか確認します。

高額商品はショーケースで管理するなど工夫している劇場もあります。

 

映写MGの仕事

映写業務

映写担当MGの仕事は以下の通りです。

  • 予告編成表の作成
  • SPL(プレイリスト)の作成
  • KDM(コンテンツの有効期限)の管理

予告編成表の作成

各映画の予告編成を考えます。

ほとんどの映画はほぼ自由に予告編を組めますが(幕間と広告枠は除く)、中には配給から必ずつけなきゃいけない予告を指示されることもあります。

上映する映画と似ている映画の予告編を組むように心がけます(子供向けの映画にR15+の予告編とかつけるのは無論NGです)。

予告編を考える仕事が一番楽しかったです。

 

SPL(プレイリスト)の作成

映画を自動で上映するには、予告編・広告・本編などを順番どおりに流すためのプレイリストを作る必要があります。

このプレイリストのことを「SPL」といいます。

SPLはMGが作る劇場もあれば、スタッフが作ってMGがWチェックを行う劇場もあります。

SPLの編成はPCで行うので地味です。

 

KDM(コンテンツの有効期限)の管理

映画の本編データには上映可能な有効期限が設けられています。

この有効期限のことを「KDM(KeyDeliveryMessage)」と言います。

KDMは映画によって有効期間が違い、短い映画は都度配給会社から送られるKDMを再度取り込まなければなりません。

もしKDMの有効期限が切れているのに気づかなかったら上映できません。

KDMの有効期限切れによる上映トラブルも稀にあります。
映写MGだけでなく、MG全員が気にかけるべきところですね。

 

その他

最後にその他の主な仕事を箇条書きで書きます。

  • オープン前のシステム立ち上げ
  • クローズ後のシステム締め
  • 電話対応
  • メール返信
  • シフト作成
  • 媒体の校正
  • HPお知らせ更新
  • 動員予測表作成




まとめ

いかがでしたでしょうか。

映画館の仕事は以下の通りです。

  • スタッフマネジメント
    ・指示出し
    ・勤務態度の確認・指導
    ・定期的な面談
    ・コンプライアンスの確認
  • チケット
    ・前売り券の着券請求書作成
    ・チケットシステムへのデータ入力
  • コンセッション(飲食売店)
    ・食品・包材の発注
    ・賞味期限の管理
  • フロア
    ・宣材物管理
  • ストア
    ・パンフレット・グッズの発注返品
    ・グッズの陳列確認
  • 映写
    ・予告編成表の作成
    ・SPL(プレイリスト)の作成
    ・KDM(コンテンツの有効期限)の管理
  • その他
    ・オープン前のシステム立ち上げ
    ・クローズ後のシステム締め
    ・シフト作成
    ・電話対応
    ・媒体の校正
    ・HPお知らせ更新
    ・動員予測表作成

もし映画館の仕事に興味が湧いたら、よく募集されている求人サイトを載せておくので参考にしてみてください。

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